2011年03月26日

東急リバブル東陽町営業所のアルス東陽町虚偽広告後編:林田力

【PJニュース 2010年8月5日】第3に洋室(5畳)の出入り口の間取り図表示である。実物は引き戸であるが、広告では当初、内開きの開き戸にしていた。東急リバブルの広告ウェブページではリビングの写真も掲載されていた。

これは洋室(5畳)から撮影されたもので、写真上部に引き戸の鴨居が写されている。ここからも洋室(5畳)の扉が引き戸であることは明らかである。この写真自体は最初の虚偽の間取り図が掲載された1月4日から掲載されており、東急リバブルは自ら掲載した写真と矛盾する間取り図を作成したことになる。

東急リバブルが引き戸を開き戸に虚偽表示する動機としては以下の2点が考えられる。

1.洋室との適合性、洋室のリビングからの独立性を示すことで、物件を実体以上に良く見せようとした。具体的には以下の通りである。

(1)フローリングの洋室には引き戸よりも開き戸が相応しい。
(2)引き戸よりも開き戸の方が洋室(5畳)の独立性を示しやすい。但し、洋室(5畳)に行くためにはリビングを通る必要があり、見かけ上の独立性に過ぎない。

2.間違った新築分譲時の図面に依拠して間取り図を作成した。新築分譲時に配布された図面の中に実物とは異なり、開き戸になっているものがあった。アルスでは新築分譲時に配布された図面に数パターンあり、現実の間取りと異なったものがある。これは青田売り(建物が完成していない状態で販売すること)で販売されたこと、設計変更が複数回行われたことを反映していると考えられる。

相互に矛盾する複数種類の図面集が存在することは東急不動産だまし売り裁判でも問題になった。原告は少なくとも3種類の図面が存在することを証拠によって立証した。図面集プリント版(甲第15号証)、図面集冊子版(甲第16号証)、東急コミュニティー保有版(甲第17号証)である。このうち、図面集冊子版と東急コミュニティー保有版は実物と相違した内容になっていた。

また、アルスでは設計通りに施工されていない問題も発覚した(林田力「マンション欠陥施工で東急不動産が呆れた説明」PJニュース2010年7月11日)。分譲時から無責任・いい加減という問題を抱えていたと言える。

第4に管理会社の社名の誤表示である。名前を間違えることは失礼極まりない。社名を間違えるということはビジネスパーソンとして致命的である。名前は人格の現れであり、名前を間違えることは相手の人格を否定するに等しい行為である。間違えた側の意図は問題にならない。そのように受け取られる行為をするということが問題である。

元々、アルス東陽町では他の東急不動産分譲物件と同じく、グループ会社の株式会社東急コミュニティーに管理を委託することを条件に分譲された。しかし、東急コミュニティーに問題があったため、管理組合が管理会社を変更した経緯がある(林田力「東急コミュニティー解約記(1)修繕積立金不足発覚」PJニュース2010年7月12日)。

東急グループとしては面白くない展開であり、故意に正確な社名を書かないことで意趣返ししたのではないか、と疑いたくなる。これも本当に意趣返しであるかは重要ではない。意趣返しという見方が成り立つ可能性のあるような振る舞いをあえて行うことは軽率の謗りを免れない。

管理会社を東急コミュニティーからリプレースしたという経緯がある以上、東急側としては通常以上に慎重であるべきであった。それにもかかわらず、軽率な行動をするという事実自体が相手に敬意を払っていないという事実を雄弁に物語る。

第5に近隣のスーパーマーケットの店名の誤りである。広告ではセイフー東陽町店と表示する。しかし、セイフーは2006年3月にグルメシティに変更されており、グルメシティ東陽町店が正しい。

広告作成時に調査すれば古い店名で間違えることはない虚偽である。新築分譲時(その頃はセイフーであった)の資料を写したために、古い店名を書いたものと推測される。いかに東急リバブルが現地を調査していないかが分かる虚偽である。現地調査の手間をかけず、新築分譲時の資料を流用することで、宅地建物取引業者として果たすべき義務を果たさず、いわば手抜きを行うことで利益を得ようとしたことになる。

店名の虚偽が消費者に及ぼす不利益は相対的に大きくないが、重要な問題がある。駐車場料金や間取りの虚偽については、東急リバブルが販売代理をしていた新築分譲時の資料には正確に記述されていることをもって東急リバブルの悪質性を結論付ける一つの理由とした。

これに対しては新築分譲の販売代理(販売受託)と仲介では部署・職種が異なり、「知っている筈」とは断言できないとの反論も考えられる。しかし東急リバブルは現地調査すれば間違える筈がないにもかかわらず、新築分譲時の資料の誤った情報(洋室の開き戸)や古い情報(スーパーマーケットの店名)を仲介広告に掲載している。

ここから新築分譲時の資料を利用していると判断できる。即ち新築分譲時の情報を把握しながら、都合の悪い事実や誤魔化したい事実は虚偽表示をしていることになり、東急リバブルの悪質性は高いと改めて結論付けられる。
http://www.pjnews.net/news/794/20100801_8/
因みに仲介広告でも新築分譲時の図面集でも方位は左を北にして描いている。これは301号室のベランダが西にあるためと推測される。通常は北を上、南を下に書くものである。住宅では日当たりの良い南向きが好まれるため、ベランダが下に来るような方位にしたと考えられる。このような消費者に不親切で姑息なところは新築分譲時も仲介時も一貫している。【つづく】
posted by 林田力hayariki at 12:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 住まい | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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